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女性の体・生理のお悩み用語集

あ行

ED(勃起障害)[イーディー]

男性がセックス時に勃起できない状態のこと。心因性のほか、糖尿病や肝臓病など内科系の病気を持っている場合もある。男性側の不妊の原因のひとつ。

MRI[エムアールアイ]

Magnetic Resonance Imaging(=磁気共鳴映像法)の略。磁気の共鳴を利用することで、体内の状態を映像として診る検査法。明暗が鮮明で、いろいろな角度から写すことができるので、体内の状態を詳しく調べたいときに用いる。

会陰切開[えいんせっかい]

会陰は、膣の出口と肛門の間の部分。お産の際、いきみが続き、胎児の頭が出てくる最後の段階になると、うまくくぐり抜けられるよう会陰は薄く引き伸ばされる。しかし、伸びが悪く会陰部の開きが十分でない場合や、胎児を早く出す必要がある場合などに、会陰を切開することをいう。

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)[エッチ・アイ・ブイ]

エイズ(後天性免疫不全症候群[こうてんせいめんえきふぜんしょうこうぐん])の原因となるウイルス。免疫細胞に感染すると増殖して免疫力を低下させる。血液、精液、膣分泌液、母乳などが感染源。エイズの潜伏期間は約10年間あり、発症すると重い病気を引き起こし、命にかかわることもある。

LHサージ[エル・エッチ・サージ]

黄体化ホルモン(LH)が一過性に放出される現象のこと。卵胞が大きくなりエストロゲンが十分な量まで増えると、脳の下垂体から黄体化ホルモン(LH)が大量に分泌され、それに卵巣が反応することで排卵が起きる。

黄体化ホルモン(LH)[おうたいかホルモン]

脳下垂体から分泌されるホルモン。卵巣内の卵胞が成熟すると分泌され、排卵を促す。

黄体ホルモン(プロゲステロン)[おうたいホルモン]

黄体から分泌される。排卵直後から分泌量が多くなり、受精卵の着床に備えて子宮内膜をやわらかくする働きがある。そのほかに、体温を上げ、血管を拡張させて骨盤内に血液をため込んだり、水分を体内に貯えたり、乳腺の発育を促すなど、妊娠を維持するために必要な準備を手伝う。

黄体[おうたい]

排卵したあとの卵胞が変化したもの。黄体ホルモンと少量の卵胞ホルモンを分泌する。

黄体機能不全[おうたいきのうふぜん]

排卵後に増えるはずの黄体ホルモンの分泌量が不十分で、子宮内膜が受精卵の着床に適さない状態になっていること。不妊の原因になったり、妊娠しても流産しやすくなるため、高温期に黄体ホルモンを投与して子宮内膜の成熟をうながすといった治療を行う。

おなかの張り[おなかのはり]

妊娠中、おなかが張ったように感じること。子宮の収縮運動により、子宮がかたくなるために起こる。ほとんどが生理的な現象だが、流産や早産などトラブルのサインである場合もみられる。

か行

下垂体腫瘍[かすいたいしゅよう]

下垂体にできる腫瘍のこと。高プロラクチン血症のようなホルモン分泌異常が起こることがある。

過敏性腸症候群[かびんせいちょうしょうこうぐん]

ストレスが自律神経に影響を与えて、便を運ぶシステムが乱れた状態。下痢と便秘を交互に繰り返すのが特徴。

間脳[かんのう]

大脳と脳幹[のうかん]の間にある脳の一部で、視床下部と視床などがある。

漢方薬/漢方療法[かんぽうやく/かんぽうりょうほう]

「漢」は中国の漢代、「方」は治療法のこと。漢方で用いるクスリが漢方薬。漢方を用いた治療法が漢方療法。西洋医学に対し、東洋医学と呼ぶ場合もある。漢方薬は何種類もの生薬[しょうやく]を組み合わせてつくられる。植物性の生薬のほか、鉱物性や動物性のものを使うこともある。病気のある部位に対して治療を行う西洋医学に対し、漢方では、体質や体格、体力などカラダ全体をみて、その人の「証[しょう]」に合った調合を用いる。証によって処方されるクスリが違うので、自己判断ではなく漢方の専門医や漢方や漢方薬局などで、処方してもらうのが望ましい。漢方薬の多くは保険適用になっている。

基礎代謝[きそたいしゃ]

生命を維持するため最小限必要なエネルギー。日本人の成人男性では1日1200~1500kcal、成人女性では1日1100~1200kcal必要とされる。

クラミジア・トラコマティス

クラミジアの原因となる病原体。おもにセックスで感染する。クラミジアは最近増えている感染症で、進行すると、卵管に炎症を起こして不妊症の原因になることがある。

血栓症[けっせんしょう]

血管内で、血液が凝固してできる血栓が引き起こす病気。

原始卵胞[げんしらんぽう]

卵胞のもとになる細胞。生まれる前の胎児のときからすでに一生分がつくられて卵巣に蓄えられている。

膠原病[こうげんびょう]

本来、体内に侵入してきた細菌や病原体を排除する免疫システムが乱れ、間違って自分の細胞を攻撃してしまう自己免疫疾患のひとつ。

甲状腺[こうじょうせん]

のどぼとけのすぐ下にある器官。新陳代謝をうながしたり、カラダの機能を調節する働きをしている。甲状腺ホルモンを分泌していて、これが多すぎたり、少なすぎると女性ホルモンの分泌にも影響し、月経不順になることがある。

更年期[こうねんき]

閉経前後にあたる時期。卵巣の働きの低下とともに、女性ホルモンの分泌が減少、体や心の不調があらわれやすくなる。このうち、日常生活に支障をきたすほどの症状を更年期障害という。更年期の症状には個人差があり、これといった症状がないまま更年期を終える人もいる。

高プロラクチン血症[こうプロラクチンけっしょう]

妊娠していないのにもかかわらず、母乳の分泌をうながす働きのプロラクチン(乳腺刺激ホルモン)というホルモンが過剰に分泌されるもの。母乳の分泌、胸が張るなどの症状が起こる。出産直後のように月経や排卵が抑えられるため、無月経や不妊の原因になる。

呼吸法[こきゅうほう]

呼吸の仕方を意識することによって、精神統一やリラックスを生み出すことで、健康に役立てるもの。お産では、呼吸法によりカラダとココロの緊張をとくことで、子宮収縮(陣痛)を軽くし、お産の進行をスムーズにする働きがある。

骨粗しょう症[こつそしょうしょう]

骨がスカスカな海綿状になり、もろく、ちょっとしたことで骨折しやすい状態。女性の場合は、骨を強くする働きのある女性ホルモン、エストロゲンの減少や、加齢にともなう運動量不足などによって起こりやすくなる。最初はほとんど自覚症状がないが、次第に背中や腰に鈍い痛みや圧迫感を覚えたり、骨がつぶれて腰や背中が曲がってきたりする。

骨盤位[こつばんい]

いわゆる逆子[さかご]のこと。通常、胎児の頭は子宮の出口側にある(頭位)のに対して、頭が子宮の奥にあり、おしりや足が下に位置している状態。

さ行

女性ホルモン補充療法(HRT)[じょせいホルモンほじゅうりょうほう]

更年期障害の治療法。更年期に入って不足する女性ホルモンを補い、更年期障害の症状を軽くするというもの。卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤の2種類が使われるが、飲み薬のほか、貼り薬やぬり薬もある。更年期障害の改善のほか、骨粗しょう症、動脈硬化などの予防にもなる。

常存菌[じょうざいきん]

カラダに住み着いている菌。皮膚や胃腸、膣や尿道など、あらゆるところにいる。もともとそこにいる菌なので、これにより感染症を起こすことは少ない。むしろ、外から侵入してきた病原菌から身を守る働きがある。

腎不全[じんふぜん]

腎臓の機能が低下して、正常に働かなくなった状態。急性の場合は、呼吸困難や血圧の変動、慢性の場合は、多尿、むくみ、高血圧などの症状があらわれる。

自律神経[じりつしんけい]

呼吸や血液循環、体温調節、消化吸収、生殖などの機能を調節し、人の意志に関係なく働く。活動しているときに優位に働く交感神経と、リラックスしているときに優位に働く副交感神経があり、うまく切り替わることでさまざまな体内の器官の調節をしている。ストレスなどにより自律神経のバランスが崩れると自律神経失調症となり、全身にわたって不調が起こる。

CTスキャン[シーティースキャン]

Computed Tomography(=コンピュータ断層撮影)の略。X線を利用して、体の内部を輪切りにしたような画像で見ることができる。

子宮膣部[しきゅうちつぶ]

子宮頸部の一番膣に近い部分をいう。びらんができやすい箇所。→女性特有の病気「子宮膣部びらん」

子宮頸部[しきゅうけいぶ]

子宮下部の、円柱状になっている部分。内側の部分を子宮頸管[しきゅうけいかん]と呼ぶ。

視床下部[ししょうかぶ]

間脳の一部。体温調節や代謝の調節、睡眠、生殖など、生命維持のために重要な働きを担う自律神経をコントロールしている。ホルモンの分泌を調整しているのもこの部分で、神経系と内分泌系の連絡の役割もしている。

子宮内膜ポリープ[しきゅうないまくポリープ]

子宮内膜がポリープ状に増殖したもの。ほとんどが良性だが、着床のさまたげになることがある。

子宮奇形[しきゅうきけい]

遺伝または発育不全などが原因で、子宮の形が通常ではない状態のこと。不妊や流産の原因になることもある。

子宮後屈[しきゅうこうくつ]

子宮が通常の前屈と反対に背骨側に倒れているもの。以前は不妊や流産の原因にあげられたこともあったが、現在では関係ないとされている。

子宮筋腫核出術[しきゅうきんしゅかくしゅつじゅつ]

子宮筋腫の手術法のひとつ。筋腫の部分だけを取りのぞき、子宮そのものは残す方法。これから妊娠・出産を望む人にはこの方法をとることが多い。

子宮動脈塞栓術(UAE)[しきゅうどうみゃくそくせんじゅつ]

子宮筋腫の新しい治療法。局所麻酔をした足の付け根からカテーテル(細い管)を子宮動脈内に挿入し、血管をふさぐ塞栓物質を注入する方法。これにより、筋腫に栄養が届かなくなり、筋腫が小さくなる。傷が残らず、子宮を温存することができる。

集束超音波治療(FUS)[しゅうそくちょうおんぱちりょう]

子宮筋腫の新しい治療法のひとつ。超音波を患部に集中的に当てることで60~90℃に熱して壊死(その部分の細胞や組織を死滅させること)させる。メスを使わないので傷が残らず、出血や感染症などの危険も少ない。腹痛や吐き気、発熱などの副作用も比較的軽いため、注目されている。

子宮頸管粘液[しきゅうけいかんねんえき]

子宮頸管から分泌される粘液。子宮頸管のなかは、粘液を分泌する上皮におおわれており、月経周期に応じて、分泌量やねばりなどが違う。おりものは、子宮頸管粘液と、膣の分泌物がまざったもの。

子宮外妊娠[しきゅうがいにんしん]

異常妊娠のひとつ。着床が子宮内膜ではなく、卵管や卵巣などに起きた状態。そのままにしておくと、卵管などが破裂して大量出血を起こし危険な状態になることも。超音波診断でわかるので、妊娠が疑われる場合は、早めの受診が大切。

静脈瘤[じょうみゃくりゅう]

静脈にできる蛇行[だこう]したふくらみやこぶのこと。とくに女性では下半身にできやすく、ひざの裏側、もも、足の付け根、外陰部などに見られる。妊娠、肥満、高齢、長時間の立ち仕事などで起きやすく、重くなるとにぶい痛みや下半身のだるさを覚える。

心療内科[しんりょうないか]

おもに心身症をみる科。ストレスなどが招いた身体症状を心身症というが、心身症以外に、軽度のうつや、軽い不安障害などをみることもある。精神医学を勉強した内科の医師が診る場合と精神科の専門医が診る場合の両方がある。一方、精神科は、統合失調症や躁うつ病など、精神機能の障害によってあらわれる心の病気を治療している。

真菌[しんきん]

カビの総称で多数の種類がある。カンジダもその一種で口やその他の粘膜に常在している。抗生物質の長期使用などで体力や免疫能力が落ちたときに発症しやすい。

心筋梗塞[しんきんこうそく]

心臓の冠状動脈が血栓などによって詰まった状態。血流が悪くなり、酸素と栄養の供給が止まって心筋が壊死すると、心臓に激しい痛みやショック状態などが起こり、命が危ぶまれることも。

精索静脈瘤[せいさくじょうみゃくりゅう]

男性の精巣から出ている静脈に静脈瘤ができる病気。作られる精子の量が減るため、不妊症の原因になる。

早産[そうざん]

一般に、出産予定日は最終月経の初日から数えて280日(40週目)の日。それよりも早い時期の妊娠22週~37週未満に生まれてしまうことを、早産と呼ぶ。

た行

胎芽[たいが]

胎児の前段階。受精卵は着床後、子宮内膜から栄養をもらいながら、細胞分裂を繰り返し、胎芽となる。妊娠8週未満を胎芽と呼ぶ。

胎盤[たいばん]

妊娠後、胎児を育てるため子宮内に一時的にできる器官。母体から胎児へ栄養や酸素を臍帯を通して送る。また、老廃物の処理や細菌や毒などから胎児を守るフィルターの役目も果たし、妊娠を維持するホルモンも分泌している。出産後に排出される。

胎動[たいどう]

おなかの中で胎児が動いている状態、また、その動きのこと。妊娠18~20週ごろから感じられ、だんだんと活発になる。胎児の位置によっても、動き方や感じ方には個人差がある。

多のう胞性卵巣症候群(PCOS)[たのうほうせいらんそうしょうこうぐん]

ホルモン代謝異常により、卵巣内の卵胞の発育が未熟で、排卵が起こらない病気。不妊の原因のひとつ。

ダウン症候群[ダウンしょうこうぐん]

先天性の染色体異常による病気のひとつ。精神発達や発育の遅れが特徴的で、心臓の病気もあらわれやすい。

単純ヘルペスウイルス[たんじゅんヘルペスウイルス]

性器ヘルペスを引き起こすウイルス。ヘルペスには、口唇や角膜に水疱をつくるものもある。性器ヘルペスは、セックスで感染する。一度感染するとウイルスが体内に潜伏して、体の抵抗力が落ちたときに再発を繰り返すことがある。

中間期出血[ちゅうかんきしゅっけつ]

排卵の時期に、これまで増加していた卵胞ホルモンの分泌量が一時的に減少することによって、月経と月経の間に少量の出血が起こること。生理的な出血なので心配はない。基礎体温をつけていれば、排卵期と一致しているので判断できるが、ホルモンの分泌状態は毎月変わるので必ず起こるとは限らない。成熟期(18~40才前半ごろ)の女性に多くみられる。

着床[ちゃくしょう]

受精卵が子宮内膜へもぐり込むこと。妊娠の成立を意味する。

膣[ちつ]

女性の生殖器の一部で、膣から子宮頸部[しきゅうけいぶ]までの間を指す。セックスのときに陰茎が入る部分で、分娩時には産道となる。自浄作用があり、通常は雑菌が繁殖しないようになっているが、カラダの抵抗力が下がると、膣炎などを起こしたりする。

つわり[つわり]

妊娠5~6週から妊娠12~16週にかけて起こる吐き気などの消化器系トラブルのこと。症状の程度や期間には個人差が大きい。症状の激しい場合を妊娠悪阻[おそ]という。

チョコレートのう胞[チョコレートのうほう]

子宮内膜症の一種で、子宮内膜が卵巣内に発生したもの。月経が起こるたびに出口がない血液がたまり、チョコレート色をしたのう胞という袋になることから呼ばれる。

トリコモナス原虫[トリコモナスげんちゅう]

トリコモナス膣炎を引き起こす病原体。おもにセックスで感染する。

な行

乳房温存手術[にゅうぼうおんぞんしゅじゅつ]

乳ガンの手術法で、乳房を全部摘出せずに、患部を中心とする乳房の一部と、わきの下のリンパ節を切除する方法。

妊娠高血圧症候群[にんしんこうけつあつしょうこうぐん]

妊娠20週以降、分娩後12週まで高血圧がみられる場合か、または高血圧にタンパク尿をともなう場合をいう。以前、妊娠中毒症と呼ばれていた妊娠中に特有の病態。胎児の発育や出産に悪影響をおよぼすだけでなく、母子とも危険な状態になることもある。

妊娠線[にんしんせん]

妊娠中に、おなかが急激に大きくなって皮膚が伸ばされたことにより、皮下組織の表皮から脂肪層にかけてできる亀裂[きれつ]のこと。腹部や乳房、太もも、おしりなど脂肪のある部分にできやすい。赤みをおびた線だが、産後しばらくすると薄く目立たなくなる。

脳下垂体[のうかすいたい]

視床下部の下にあり、前葉から6種類、後葉から2種類のホルモンを分泌し、内分泌機能をコントロールしている。

脳梗塞[のうこうそく]

脳の血管が血栓などにより詰まること。脳の機能が障害され、運動や言語などに後遺症が残る可能性がある。

は行

白血球[はっけっきゅう]

血液の一成分。骨髄やリンパ節などでつくられ、細菌など外敵から身を守る生体防御にかかわっている。細菌などへの抵抗力を持ち、免疫作用がある。

排卵[はいらん]

卵胞から卵子が飛び出すこと。脳下垂体から卵胞刺激ホルモンが分泌され、これが卵巣に届くと、卵胞のひとつが成熟を始める。卵胞が成熟し、卵胞ホルモンの分泌がピークに達すると、下垂体から分泌された黄体化ホルモンの刺激を受けて、なかの卵子が飛び出し排卵が起きる。

排卵誘発剤[はいらんゆうはつざい]

卵巣内の卵子を成熟させて、排卵をうながす薬のこと。

腹腔鏡[ふくくうきょう]

腹部の内腔を観察する内視鏡[ないしきょう]のこと。これを用いた手術は、おへそと両わき腹に小さな穴をあけ、ここから腹腔鏡や治療用具を入れるので、傷が小さくカラダへの負担が軽くすむ。子宮内膜症や子宮筋腫などで行われる。不妊症の検査でも用いる。

ヒトパピローマウイルス

膣口や小陰唇、肛門付近にイボができ、痛みをともなう尖圭コンジローマ(良性)の原因となるウイルス。このウイルスの仲間で、子宮頸ガンの原因となるハイリスクタイプなど多くの型がある

プロスタグランディン

カラダの中の組織には、いろいろなタイプのプロスタグランディンがあり、そのひとつに子宮を収縮させる働きを持つホルモンがある。月経時、経血が押し出されるときにこのホルモンが過剰に分泌されると、月経痛を引き起こす。お産のときの陣痛もこのホルモンの作用。

閉経[へいけい]

月経が終わること。卵巣の働きが低下し、女性ホルモンの分泌が減ることによって起こる。30代後半や40代で迎える人もいるが、日本人女性の平均は50.5才。

ホルモン剤[ホルモンざい]

医薬品の製剤で、自然のホルモンや、それに似た作用を持つもの、合成のものなどさまざまな種類がある。よく使われるものに、副腎皮質ホルモン剤のステロイドなどのほか、婦人科の病気の治療で使う女性ホルモン剤がある。婦人科治療でよく使われるホルモン剤には、以下のようなものがある。

 

卵胞ホルモン(エストロゲン)剤

女性ホルモンのひとつ、卵胞ホルモンを補う薬で、女性ホルモンのアンバランスや不足により起こるさまざまな症状を改善するもの。月経異常、月経不順、機能性出血、更年期障害、萎縮性膣炎などに用いられる。飲み薬、貼り薬、ぬり薬、膣錠などがあり、骨粗しょう症の治療に用いられることも。単独で用いるほかに、黄体ホルモン剤と併用し、更年期の治療(女性ホルモン補充療法=HRT)として使うこともある。

 

黄体ホルモン(プロゲステロン)薬

女性ホルモンのひとつ、黄体ホルモンを補う薬で、黄体ホルモンの不足や卵胞ホルモンとのアンバランスなどから起こるさまざまな症状を改善するもの。月経不順、無月経、機能性出血、黄体ホルモン不足による不妊症などに用いられる。一部の製品は、流産・早産の防止薬としても使われる。ホルモン補充療法(HRT)では、卵胞ホルモン薬と併用して用いる。

 

卵胞・黄体ホルモン配合薬(ピル)

卵胞ホルモンと黄体ホルモンの配合薬で、ピルのこと。女性ホルモンの不足やアンバランスから起こる月経不順、無月経、機能性出血、月経困難症や月経前緊張症(PMS)、子宮内膜症、不妊症、月経周期の変更などにも用いられる。用法用量は症状や使う目的によって異なるが、避妊薬として使われるのはホルモン含有量が低い低用量ピル。

ま行

マンモグラフィー

乳ガン検査のひとつ。乳房をX線撮影台にのせ、透明の板で乳房を両側からはさんで撮影を行う。触診ではわからない初期の病変、石灰化などを発見できるが、視触診や超音波検査も合わせて行うことが望ましい。

無排卵周期[むはいらんしゅうき]

排卵がないままに月経だけが起こっている状態のこと。無排卵になる原因としては、卵巣が十分に働かない、卵巣に命令を送る脳下垂体に問題がある、その他のホルモン分泌に異常があるなど、さまざまなケースが考えられる。

ら行

流産[りゅうざん]

妊娠21週6日以前で、妊娠が継続できなくなることを流産という。

卵胞[らんぽう]

卵巣内にあって卵子を包んでいる。なかの卵子が飛び出した排卵後は黄体に変わり、黄体ホルモンと卵胞ホルモンを分泌する。

卵胞刺激ホルモン(FSH)[らんぽうしげきホルモン]

脳下垂体から分泌されるホルモン。卵巣に届いて卵胞を刺激し、卵胞の成長をうながす。

卵胞ホルモン(エストロゲン)[らんぽうホルモン]

卵巣刺激ホルモンに刺激された卵胞から分泌される。月経の直後から排卵期にかけて分泌量が増え、子宮の内膜を厚くし、妊娠に備える働きをする。また、排卵前にはおりものの分泌を増やして、受精のために精子が子宮の中に入りやすい環境をつくる。排卵が終わると卵胞ホルモンの分泌は減り、おりものの量も減少する。

卵巣[らんそう]

子宮の左右両側にある卵子をつくる女性器。女性ホルモンの卵胞ホルモン、黄体ホルモンを分泌する器官でもある。

卵管水腫[らんかんすいしゅ]

卵管に身体の組織液が異常にたまって、卵管をふさいでいる状態。このため、精子が卵子にたどり着けないなど、不妊の原因になる。

卵巣機能障害[らんそうきのうしょうがい]

脳の下垂体から指令を受けて女性ホルモンを分泌するという卵巣の本来の働きに障害がある状態。ホルモン分泌に異常が起り、月経や排卵が止まるなどの症状があらわれる。

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