妊活ステップ

ポイントは排卵日 「タイミング法」のやり方って?

タイミング法とは、排卵時期に合わせて性交渉をおこなう妊活方法のこと。医師に排卵日を予測してもらう方法もありますが、ここではおもに自分たちで排卵日を判断するタイミング法の手順やコツについて解説します。

おうち妊活の最初の一歩「タイミング法」 より妊娠しやすくするには?

妊活を始める最初の一歩として選択されることが多い自己流のタイミング法。おうちで手軽に取り組めるのがよいところですが、いつ、どのようにタイミングを測ればいいか迷ってしまいますよね。妊活を始める前に、正しい方法を知っておくことがオススメです。

妊娠のためにベストな性交渉のタイミングとは

妊娠するには、排卵された卵子と膣に射精された精子が卵管(子宮と繋がる細い管)の中で出会って受精する必要があります。射精された精子が女性のカラダの中で生きていられるのは最大5日程度。その中でも精子に受精能力があるのは48時間ほどに限られています。排卵した卵子が受精できるのは約1日です。射精と排卵のタイミングをうまく合わせることが大切です。

排卵当日よりも排卵1~2日前に性交渉をした方が妊娠率は高くなると言われています。これは、排卵日当日に射精しても卵子が生きている間に精子が卵管に辿り着けないことがあるため。卵子の寿命である排卵後24時間以内に出会うには、寿命の長い精子が先に卵管でスタンバイし、受精しやすい状態をつくっておく必要があるのです。

排卵日を意識しすぎると双方のプレッシャーに

排卵日の1~2日前に性交渉をおこなうのが理想的ですが、性交渉が「子どもをつくるためだけの行為」になってしまうのは避けたいもの。プレッシャーを感じ、性交渉そのものがつらくなってしまう人もいます。性交渉はふたりにとって大切なコミュニケーションの1つです。ふたりが負担を感じることのないよう、排卵日の伝え方を話し合ってみましょう。

また、排卵日はちょっとしたストレスなどでズレて、予測どおりにならないことも少なくありません。排卵日を意識しすぎてお互いに無理をするよりも、まずは日常的な性交渉の習慣を持ったうえで「排卵日前はいつもより少しだけ頑張ろう」という気持ちでいるくらいがちょうどいいのかもしれませんね。

「妊娠しやすい日」はいつ? 生理周期から排卵日を予測する方法

タイミング法で妊娠率をアップさせるには、排卵日を予測することが大切。排卵日予測の指針となる生理周期の数え方や記録の仕方にもコツがあります。

生理日を記録して生理周期・排卵日を知ろう

生理がある程度規則正しくきている場合、排卵がおきるのは次の生理予定日の14日ほど前。生理と生理のちょうど間の時期です。

その時期を知るためには、まずは生理周期(生理1日目から次の生理前の日までの期間)を把握しておくことが大切です。個人差がありますが、周期の正常範囲は25~38日です。

何周期か記録をつけたら、自分の生理周期が見えてきます。排卵が数日ズレることはよくあるので、おおまかな周期を把握できればOKです。妊娠を望むなら、この排卵予定日を意識して性交渉をおこないましょう。

生理管理アプリなら簡単に周期がわかる

生理日を手書きでメモしたり、周期ごとに排卵日を計算したりするのは大変ですよね。また、排卵日をうっかり忘れて妊娠しやすいタイミングを逃してしまってはもったいないもの。

そんなときに役立つのがスマートフォンなどで使える生理管理アプリ「ソフィ」です。生理日を記録すれば、次の生理開始日や妊娠しやすい日を自動的に予測してくれます。排卵予定日の通知を設定できるので、日程を忘れにくくなりますよ。基礎体温や性交渉をおこなった日も記録できるので、ぜひ活用してみてくださいね。

生理周期が安定していない場合は?

しばらく生理日を記録していると、生理周期が24日以内と短い、39日以上と長い、または周期が不規則…といった傾向に気付く人もいるでしょう。このような状態を「生理不順」といいます。生理不順の人は排卵のタイミングもバラバラなため、排卵日の予測が難しくなってしまいます。とはいえ生理周期が平均の範囲から多少ズレていても、毎回きちんと排卵がおこっていれば妊娠自体は可能です。気になる場合は一度医師に相談してみましょう。

周期が正常でも、排卵がおこっていない可能性も

生理が来ていても、排卵がおこらない・おこりづらい場合もあります。

生理のような出血があっても、排卵がおこっていない「無排卵性月経」は、妊娠しにくいだけでなく、卵巣や子宮に異常がおきている可能性があります。

「多嚢胞性卵巣症候群」は、卵子に栄養を与える卵胞の成長が途中で止まってしまい、排卵がおこなわれなくなったり、排卵しにくくなったりする病気です。20〜30人に1人の割合でいるとされています。

もし気になる場合は、次に紹介する「基礎体温の計測」や「排卵検査薬の使用」を試して、排卵が起こっているか確かめてみてくださいね。

タイミング法を成功させたい! 排卵日の予測精度を上げる方法

排卵日は生理周期から予測できますが、生理周期の乱れによってズレてしまうことも少なくありません。また、排卵がおこっていないのに生理のような出血がおこっている可能性もあります。

ここでは、生理周期以外から排卵日を予測する方法として「基礎体温の記録」と「排卵検査薬の使用」について詳しく紹介します。

基礎体温でおおまかな排卵日を予測できる

基礎体温とは、生命維持に必要な最小限のエネルギーしか消費していない安静時の体温のこと。体内のホルモン分泌の変化と連動して基礎体温も変わるので、基礎体温を記録してグラフにすることで、排卵日をある程度予測できます。

女性のカラダは毎月、生理開始日から排卵直前までの約2週間に体温が低い「低温期」になり、排卵後には基礎体温が上昇して「高温期」を迎え、約2週間後に生理が始まるとまた「低温期」に戻るというサイクルを繰り返しています。低温期から高温期に移行した日の周辺が排卵日だと予測できます。

ただし、基礎体温の変化だけで正確な排卵日を特定できるわけではありません。周期によってはややズレることもありますし、排卵後に体温が上昇するため事前に排卵日を特定するのが難しいことも。あくまで1つの目安として捉えてくださいね。

基礎体温から読みとれるそのほかの情報

定期的に排卵しているかどうかは、2~3ヵ月基礎体温を記録してみるとわかると言われています。生理がほぼ毎月あるのに低温期がずっと続くのは、排卵がおこっていない「無排卵性月経」のサインかもしれません。

生理周期が規則的な人なら、妊娠したかどうかを判別できることもあります。通常の周期では高温期が2週間程度で終わって生理が始まりますが、生理がこず、高温期が3週間続いているならプロゲステロン(黄体ホルモン/子宮内を妊娠に適した状態にするホルモン)が分泌されつづけているということ。つまり、妊娠している可能性が高いと言えます。

また、基礎体温は不妊の原因となる「黄体機能不全(プロゲステロンの分泌不全)」を判断する材料の1つにもなります。これは、プロゲステロンの分泌が悪いと、本来であれば約2週間続く高温期が9日未満と短くなるからです。

基礎体温を測れば排卵日の予測から妊娠の確率が上がるだけでなく、ホルモンの異常や女性特有の病気の早期発見にも役立ちます。生理が規則的にきている人も基礎体温の記録を習慣化しましょう。

基礎体温を正しく測るコツ

基礎体温の測り方は一般的な体温とは異なります。低温期と高温期の体温の差は、わずか0.3~0.5度ほど。普通の体温計では測れないため、小数点以下が表示される「婦人体温計」を使います。婦人体温計は、薬局やドラッグストア、ネットショップでも購入できます。

婦人体温計を使うときは、わきの下ではなく舌の裏の付け根に挟みます。目が覚めたばかりでもおき上がると体温が上昇してしまうため、枕元に婦人体温計を置き、布団に横になったまま測ってくださいね。

測定の基本は、毎日同じ時刻に、同じ条件でおこなうこと。とはいえ、目覚めてすぐにトイレに行きたくなったり、起きる時間が普段と違ったりすることもあるはず。いつもと違う条件で計測したときは、そのことをメモしておけばOK。毎日完ぺきに測らなければ!と気負いすぎる必要はありませんよ。

測った基礎体温は、低温期と高温期が一目でわかるようグラフにします。測り忘れたときは線を繋げず、その日のぶんを空欄にしておくのがルールです。手書きの基礎体温表は薬局などでもらえます。生理管理アプリ「ソフィ」なら、基礎体温を入力すればグラフ化してくれるので、記録・管理が手軽にできますよ。

基礎体温をつけたら生理やおりものの状態、不正出血、腹痛、性交渉、風邪をひいた、お酒を飲んだ、睡眠不足など、普段とは違う出来事や体調をメモしておくのもいいですね。グラフの形がいつもと違うときに、原因を知るきっかけにもなります。

排卵検査薬でも排卵日を予測できる

自分たちで排卵日を予測したいときは、薬局やドラッグストアで購入できる排卵検査薬を使用するのも1つの方法です。排卵検査薬とは、尿に含まれる黄体形成ホルモンを促すホルモン)の量をチェックして排卵日を予測できるもの。排卵前には黄体形成ホルモンの分泌が急激に増え、上昇開始から36~44時間ほど経った後に排卵がおこるとされています。ただし、排卵検査薬はうまく反応しないこともあります。尿は水分の摂取量などで濃度が変化するので、日によっては尿中の黄体形成ホルモンが感知できなくなるのです。

一方で、「多嚢胞性卵巣症候群」の人は、排卵期以外の時期にも黄体形成ホルモンの分泌量が多くなり、常に弱い陽性が出てしまう傾向があるので注意が必要です。

また、ソフィの「妊活タイミングをチェックできるおりものシート」は、通常のおりものシートと同じ感覚で使用しながら、妊活タイミングが予測できるアイテムです。シートのおりもの反応部分に2本線が出たら、妊活タイミングです。

排卵日を予測するには、今のところ医師による超音波検査がもっとも正確。クリニックで超音波検査を受けても費用の一部は保険適用となるので、排卵検査薬の購入費用とあまり大きな差はありません。排卵日の予測がうまくいかないときは受診を検討してみてくださいね。

タイミング法はふたりがともに当事者になることが大切

排卵時期がわかっても、ふたりの気持ちと行動がそろわなければ、妊娠が成立することはありません。

だからこそ、性別にかかわらずふたりともに正しい妊活知識を持っておくことが大切なのです。初めて妊活に取り組む場合は、新しいことばかりかもしれませんが、ふたりともが妊活の主役。まずは1つずつ知っていきましょう。

【記事監修医】

株式会社ファミワン 不妊症看護認定看護師 看護修士

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