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辛い生理痛はツボ押しで乗り切ろう

生理の不調対策にツボを刺激しながらマッサージする女性 生理の不調対策にツボを刺激しながらマッサージする女性

毎月、生理痛で辛い思いをしている女性も多いでしょう。妊娠に備えて増殖した子宮内膜が剥がれるときに、黄体ホルモンの作用で子宮の収縮がおこります。これが生理痛の原因です。まったく生理痛がない女性もいれば、下腹部に違和感のある程度の痛みや、鎮痛剤がないと不安なほど痛みが強い女性まで、痛みの程度は人によって異なります。今回はそんな生理痛に効果があるといわれているツボ押しについて紹介します。

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ツボ押しってどんな効果があるの?

ツボ押しの効果について考える女性

そもそもツボとは東洋医学における心身を司るエネルギー「気血[きけつ]」の通り道「経絡[けいらく]」に点在する「経穴[けいけつ]」のことをいいます。ツボには毛細血管や神経が集中しているので、ツボを押すと中枢神経を通して脳の視床下部が刺激され、ホルモンの分泌が促されます。

 

血圧・呼吸・体温などの調節に関わる自律神経は、生命を維持する神経のため、各臓器の機能回復や血流の促進、免疫機能の活性化・ホルモン分泌量などに影響を及ぼします。ツボ刺激により自律神経が整う効果が期待できるほか、カラダの痛みやコリなどが改善されるのは、ツボの刺激により脳に信号が届き、鎮痛効果があるといわれる神経伝達物質「エンドルフィン」の分泌が促されるためといわれています。

 

ツボはカラダ中のあらゆるポイントに点在します。ツボの位置や効果を学べば、生理による心身の不調をやわらげ、快適に過ごせるようになるかもしれません。ただし、ツボ押しによる効果は個人差があり、正しい位置のツボを押さないと効果があらわれなかったり、思わぬ悪影響を受けたりすることがあるので気をつけてください。

ツボ押しのコツ

ツボを押すときには垂直に、力がしっかりと伝わるように押します。強さは「痛いけど気持ちいい」くらいにしましょう。呼吸にも注意し、ゆっくりと息を吐きながら押し、吸いながら指をはなすように意識すると、リラックス効果が高まり、相乗効果を生みやすくなります。

ツボ押ししない方がいいとき

妊娠しているときやお酒を飲んだとき、食事の直後はツボ押しを避けた方が無難です。思わぬ作用で消化不良や体調不良をおこす可能性があります。

生理痛に効果的なツボ:気海[きかい]

生理痛に効果的なツボ「気海」の位置

「気海」というツボは、読んで字のごとく、気が海のように集中しているポイントといわれています。気海の位置はおへそから指2本分ぐらい下にあたるところです。生理不順に効果があるとされていて、生理予定日の一週間ぐらい前から、気海のツボを押すと生理痛をやわらげる効果が期待できます。

 

入浴後や寝る前はカラダがリラックスしているので、効果があらわれやすいでしょう。カラダを元気にしてくれるツボともいわれているので、生理前でなくても、疲れを感じているときに押すのもおすすめです。また、便秘や下痢の改善にも効果があるといわれていますから、生理前に便秘になりやすい人も意識的に気海のツボを刺激してみてください。

 

気海の近くには、「関元[かんげん]」や「中極[ちゅうきょく]」、「帰来[きらい]」などのツボがあります。

関元はおへそから指4本分下にあり、関元からさらに指1本分下の部分が中極です。中極から左右に指3本分離れたところに位置するのが帰来です。

 

これら3つのツボも、生理不順や生理痛の緩和が期待できるとされているので、ツボ押しだけでなく、カイロをあてておへその下を温めるのも効果的でしょう。

生理痛に効果的なツボ:三陰交[さんいんこう]

生理痛に効果的なツボ「三陰交」の位置

「三陰交」は、足首の内側のくるぶしの一番高くなっているところに小指をあてて真上に指4本分、ちょうど人差し指があたるところが三陰交です。婦人科系のトラブルに効果があるとされていて、生理痛の緩和にも期待ができます。

 

三陰交のツボは、冷えにも効果的といわれています。夏場でもクーラーのせいでカラダが冷えてしまうなど、年中冷えに悩まされる女性が増えているといいます。冷えは生理痛を悪化させる原因のひとつでもあるので、三陰交のツボを押して冷え予防をしてみてはいかがでしょうか。

生理痛に効果的なツボ:合谷[ごうこく]

生理痛に効果的なツボ「合谷」の位置

合谷は手の甲にあるツボで、手軽にツボ押しができるため、覚えておきたいツボのひとつ。万能のツボといわれていて、生理痛だけでなく頭痛や肩こりにも効果があるといわれています。

手の甲を上にして、親指と人差し指のくぼみ付近にあります。両指の骨が交わる部分よりやや人差し指よりのところが合谷です。左右両方のツボを押しましょう。

 

合谷のツボは、ストレスの緩和にも効果があるとされています。イライラしたり憂うつになったりと心が乱れたときに、自律神経の乱れを整える効果が期待できます。通勤電車の中やデスクワーク中でも押しやすいツボなので、生理が始まる前やちょっとひと息つきたいときに、呼吸を意識しながらツボを押してみましょう。

生理痛以外にも!不快な症状に効果的なツボ

生理の不調に働きかけるツボの位置をチェックする女性

生理中は下腹部痛以外にもさまざまな不調があらわれやすいもの。次に、婦人科系の症状に効果があるといわれるツボを紹介します。

血海[けっかい]

生理中の不快な症状をやわらげるツボ「血海」の位置

血の流れを整えるツボとされており、婦人科系の症状に効果的なのが血海です。膝の近くの太ももに位置するツボで、膝のお皿の内側から指3本分ぐらい上にあります。経血量(生理出血量)を整える効果があるといわれています。

陰交[いんこう]

生理中の不快な症状をやわらげるツボ「陰交」の位置

腹部にあるツボで、おへそから恥骨までを5等分して、おへそから5分の1下がった部分が陰交です。生理痛のほか、下腹部の冷え、経血を整える、子宮や排卵の調子を整える効果があるといわれ、生理不順や腰痛の改善にも効果が期待できるとされています。

曲池[きょくち]

生理中の不快な症状をやわらげるツボ「曲池」の位置

腕の肘部分にあるツボです。まずは、手の親指を上にして腕を伸ばして、そのまま肘を曲げます。肘にできた横じわの先端部分が曲池です。このツボを押すと、首や肩の血行が良くなり、新陳代謝を促してくれます。生理による肌荒れやむくみの改善に期待ができます。

手軽にできるツボ押しで生理を快適に!

ツボ押しはテレビを観ながら、仕事の休憩時間など、自分でいつでも簡単にできます。生理の不調対策として日常生活にツボ押しを取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

ただし、病気が原因で不調をきたしている場合もあるので、定期的な婦人科検診を習慣にし、いつもと異なる症状があらわれたときは医師に相談しましょう。

 

>こんな症状があらわれたら要注意!婦人科系の病気

ツボ押しで生理の不調対策をする女性

【記事監修医】
西山紘子先生
社会福祉法人 恩賜財団済生会支部東京都済生会
東京都済生会中央病院/産婦人科医

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