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私たちのカラダって、どんなふうに変わっていくの?

私たちのカラダって、どんなふうに変わっていくの? 私たちのカラダって、どんなふうに変わっていくの?

女性のカラダは「女性ホルモン」の影響を受けやすく、思春期からおとな、おとなから更年期へと、年代で大きく変わります。とまどったり、不安になったりすることも多いかもしれないけれど、正しい知識を身につけておけば大丈夫!女性ホルモンとじょうずに付き合い、ハッピーなおとなライフをおくれるよう、学びましょう。

女性のカラダとココロは、女性ホルモンで変わっていきます

女性は、それぞれのライフステージに応じてホルモンの影響を受け、カラダとココロに大きな変化がおこります。そのため、おこりやすいトラブルや病気も年齢によって異なるのです。

ホルモンの分泌量によるカラダの変化を、「思春期」「成熟期」「更年期」「高齢期」とわかりやすく分けたのが、下の図です。

女性のライフサイクルと女性ホルモンの関係

思春期

思春期

●子どもカラダからおとなのカラダへ変化する時期です

よく聞く「思春期」という言葉。女の子の場合、それは初めての生理(初潮)を迎える時期のことで、一般的に8~18才ごろの年齢を指します。

女性は7~8才ごろにはもう、卵巣から女性ホルモンの分泌が始まっていて、子宮が少しずつ、ゆっくりと発達していきます。女性らしいふっくらとしたカラダつきになり、女性ホルモンが十分に分泌されるころ、初めての生理(初潮)を迎えます。

◎カラダの変化

バストやヒップなどの周辺に皮下脂肪がつき始め、ニキビなどのトラブルもあらわれてきます。また女性ホルモンの影響で、身長の伸びがストップするのもこのころです。

おとなの成熟したカラダをつくる大切な時期なので、よく眠りよく食べ、規則正しい生活を心がけることが大切です。スタイルを気にしてダイエットをする人も多いと思いますが、やりすぎは禁物。急激なダイエットの影響で生理がストップしてしまうと、もとのリズムにもどすのに何年もかかることもあります。

◎生理(月経)

思春期には、ホルモン分泌が乱れやすく、生理の量や周期もまだ不安定。初めて生理を迎えてから安定するまでに個人差はありますが、だいたい3年くらいはかかるようです。したがって最初は少しくらい不安定でも、それほど気にしなくても大丈夫。だんだん、自分のカラダのペースがつかめてきます(→「生理不順(月経不順)」の項で紹介)。

◎ココロ

思春期はカラダがおとなに近づくと同時に、自分らしさを確立したくなる時期。カラダはおとなと同じなのに、社会的にまだ認められないことに反発をおぼえることが多いので、ココロが不安定になりやすいのです。おとなになるために、誰もが通るステップなのです。

■思春期の注意ポイント

成熟期

成熟期

●環境にもカラダにも、大きな変化がおこる時期です

成熟期とはだいたい18才から40才代前半の、女性が性的にもっとも成熟する時期。一生のうちで、女性ホルモンの分泌が安定し、生理も順調で、肉体的には妊娠・出産に適した時期といえます。30代半ばをすぎると、徐々に卵巣の老化が進んでいきます。

◎カラダ

一般的にこの時期は、忙しくて不規則な生活習慣になりがち。そのときは平気でも、影響は中高年になってから、生活習慣病などとなってあらわれるものです。この時期に、きちんとした食生活など、基本的な生活習慣を築いていくことが、一生を通して健康な生活を送る秘訣なのです。

またこの時期に性的なパートナーを得る人も多いと思いますが、性感染症にも注意を(→「避妊」「性感染症(STD)」の項)。そして妊娠・出産を経験すると、短期間でカラダに大きな変化がおこります。子宮筋腫や子宮内膜症にもかかりやすく、子宮頸がんも多い年代なので、検診はきちんと受けましょう(→「不正出血」「子宮内膜症」「子宮筋腫」「子宮頚がん」「卵巣がん」「乳がん」の項)。

◎生理

30代後半から、日数が短くなる人が多いようです。

◎ココロ

成熟期は、結婚、出産、子育てと、人生の大きなできごとをむかえる時期。(→「妊娠、出産」 「不妊症」の項) 同時に、仕事など社会的にさまざまな責任を果たさなければいけない時期にもあたります。どれも大切なことだから、がんばり過ぎる人が多いですよね。がんばることも大切ですが、ストレスをため過ぎないように、気分転換をすることも大切です。

■成熟期の注意ポイント

更年期

更年期

●思春期のように、ココロとカラダが不安定になる人も…

女性は45才~56才ごろから少しずつ女性ホルモンの分泌量が減り、閉経を迎えます。閉経年齢の平均は50〜51才ですが個人差があり、40代半ばで閉経を迎える人もいれば、遅い人もいます。とくに最近は、閉経が遅くなってきていて、50代後半から60代前半で閉経する人も増えているようです。

◎カラダ

「更年期」というのは、卵巣の働きが衰えていって、ホルモン分泌が乱れ、閉経が近づいてくる時期のこと。更年期になると生理周期が乱れてきて、ほてり、のぼせ、発汗などいわゆる「更年期障害」の症状があらわれる人もいます(→「更年期障害」の項)。

子宮体がんなどの婦人科系の病気、生活習慣病のリスクも高くなるので、検診をこまめに受けることが、この時期も大切になります(→「子宮体がん」の項)。

◎ココロ

子どもがひとり立ちして家族構成が変化したり、介護が始まったりと、環境が変わって精神的に不安定になる時期なので、イライラ、クヨクヨなど、ココロの症状となってあらわれる人も少なくないようです。

とはいっても、更年期はだれもが通る道なのですから、ポジティブに乗り切って、次の高齢期へとつなげていきましょう。

高齢期

高齢期

●更年期以降の老化スピードは、個人差が大きいものです

60才以上になると卵巣の機能がストップし、生殖機能は停止します。老化のスピードは個人差が大きく、高齢になればなるほど差は広がります。誰もが、心臓や肺など呼吸器の機能が低下したり、カラダの各器官の働きが衰えてきたりします。

◎カラダ

女性の場合、女性ホルモンが急激に減ることで、骨がつくられにくくなる傾向があります。骨がスカスカになる骨粗鬆症を防ぐためにも、適度な運動とバランスのとれた食事が大切です。

◎ココロ

いろいろな衰えはあっても、生きがいを持ち、前向き志向で過ごせば、楽しい平穏な時期になります。若い世代の友だちとのお付き合いや、新しいことにチャレンジするココロがあれば、イキイキした高齢期がおくれますよ。

■更年期やその後の注意ポイント

【記事監修医】

西山紘子先生
社会福祉法人 恩賜財団済生会支部東京都済生会
東京都済生会中央病院/産婦人科医

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